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今回は急遽予定を変更して、日本看護協会ビルのご紹介です。スパイラルのご紹介の最後に、次回は「銀座・数寄屋橋派出所を設計した人の、みゆき通り沿いの建物」ということでFrom 1st. ビルを予定していましたが、看護協会の設計者である黒川紀章さんが先日亡くなった関係もあって、先にご紹介します。
そんな黒川さんが設計した建物が表参道にもある。並木の歩道を歩いていると、ふーっと空間が広がる場所がある。そのまま視線も空間に向く。日本看護協会ビルだ。
表参道の並木道では、わずかにここだけである。メチャクチャに高い土地代の場所に、あそこまで建物をセットバックし、意図的に地上階を大きく解放した設計であり、からっぽの空間を持ってくることは、経済効果を考えると普通できることではない。
1階の一番いい場所に2階への階段を置き、見上げれば、なんと、向こうに大きな空が見える。ここに黒川さんの強烈な反骨精神を見ることができる。
お¥儲けよりも、何も置かない空間を優先した計画は、凄い。ただ ただ凄い事だ。商業主義に負けない建築家としての反骨であり、黒川紀章だからできた計画である。何もない空間に彼の思想が充満している。
昔ここにあった日本看護協会の建物は、暗く重苦しく、協会の看板だけが目立つような、表参道の並木道に相応しいとは思えない印象だった。黒川さんのビルでは、1、2階、階段の両サイドを店舗とすることにより、原宿のショッピングストリートの連続性を維持し、町並みに大きく貢献し、表参道のコミュニティーと共生するようになった。日本看護協会ビルの完成によって看護協会の活動がより発展し又、表参道の発展にも役立っている。
オーナーである日本看護協会の出入り口は、ガラス張りの円錐形のタワー、クリスタル・コーンと呼ぶ人もいる所にある。
ドアーを開けて入ると左手に看護協会の受付、手前には地下の多目的ホールに向かう螺旋階段がある。見上げると天井がないクリスタル・コーンの内部が見え、面白い骨組みがみえる。
KISHO KUROKAWA
http://www.kisho.co.jp/j_index.php
日本看護協会
http://www.nurse.or.jp/
さて、次のお楽しみは、オランダの若手建築家による、できたてホヤホヤのビルです。そう、「GYRE(ジャイル)表参道」ビルです。見上げると床が見える建築です。