モコモコ博士の建物観察ゼミ
2012.09.12

第34回 「395」

これぞ表参道建築美術街の作品

 今回も、表参道というところは正に建築の美術館の街だと言うことを実感しちゃう建物です。ご紹介するのは「395」と名付けられた建物です。設計したのは北河原温(きたがわら あつし)。はい、このサイトでは既に2度ご紹介している建築家ですね。
第28回「メトロサ」と第31回「アルス ギャラリー」の設計者です。

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こんなビルが表参道に建ってます。

 他にこの近辺では、「宣伝会議本社ビル」やキラー通りをチョット入ったところに個人住宅兼オフィースの「サッフォー」と渋谷スペイン坂の上の映画館「ライズ」などの作品があります。そう、彼がやった建物は作品と呼ぶに相応しいものばかりです。表参道建築美術街に飾られる作品として「395」も異彩を放っています。

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「GALLERY SHOREWOOD」の看板以上に目立ちます。
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ここの路地を入って行くんですけど。

青山通り、表参道の交差点から赤坂方向に進むと、直に歩行者用の信号があります。右側の敷地は大きく空いている駐車場ですが、その真ん中あたりに右に折れる小路があります。そこを道なりにほぼ直進すると右側に端座してます。見落とすことは、先ずありません。「GALLERY SHOREWOOD」の看板の向こう側に、っと〜の建物が出現します。

北河原さんにしかできないコンポジションが惜しげもなく路上にこぼれています。こういう建物がこんな所にあっていいのか、と思うようなファサード(建築物の正面)であり、近隣の環境の中で際立っています。

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小さいながらも圧巻でしょ。
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この折り紙が凄いな〜。

何枚かの平板に、円弧を描くつや消し濃紺の壁、不連続に折られた折版の銀の屏風。平板の仕上げは、真っ白なアルミパネル(たぶん)、御影石、コンクリートの打ち放し、と多彩を極め、そこに黒い鉄骨の軒と階段が奔放かつ緻密に配されています。建物左端には木板の壁、床には玉石するら敷かれ奥の和を演出する門扉に繋いでいます。こんなに多様な仕上げを使いダイナミックながらここまで整然とした構成は常人にはなし得ない、すげーなー、のファサードそのものであり驚愕の建築と言えます。ホント。品位、優雅を醸しながら、常ならぬ表情を見せるこんな建物、そうそうあるもんじゃないっしょ。

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使ってる素材は不明です。
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2階への鉄骨階段。
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普通、こんな装飾はない。
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3階住居への和のアプローチ


無限の価値を持つ建築もある

建築のデザイン(設計)を業とする人には、構造重視の理工系の人、人々の繋がりを重視する社会学系の人、建築は美しくなければならないとの芸術系の人と様々ですが、北河原さんは芸術系の最先端を行く人と言えます。構造、設備、法規、社会や家政学をも踏まえ、美しい形を提案し続ける姿勢は立派なのです。  建築は経済性を無視して作ることはできませんが、美しいモノには無限の価値が宿っているのです。全ての物事をお¥と言う単位でしか判断できないような人は貧しく、この建物を評価する目を持ち合わせないでしょう。経済性云々の次元を超えて、ダイナミズムと優雅を崇高に表現したファサードが圧巻です。


平板と曲面の妙

ダイナミックなファサード

この北河原温という人は、東京芸術大学建築科在学中に国際設計コンペで1位となった人です。超個性的な発想や独創的なデザインを実現できるお人ですね。日本建築学会賞、村野藤吾賞、グッドデザイン賞金賞、等々多数の建築賞を受賞した、聡明なる鬼才です。2009年には日本建築大賞、2010年には日本芸術院賞を受賞してますね。


建築以外の分野では、世界的なオランダのモダンバレエ団(ネザーランド・ダンス・シアター、芸術監督イリ・キリアン)の舞台美術を手掛け、パリ・オペラ座やニューヨーク・リンカーンセンターで公演。2008年にリヨン国立歌劇場で再演。また、東京芸術大学の大学院建築専攻北川原研究室では、科学や音楽、新しい表現芸術などの分野の専門家と協力し、建築・都市・空間に関する様々な研究・創作活動を展開している。
(以上、ウィキペディアより引用)

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郵便受けとビルの看板が美しい。
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1階にはギャラリーが入ってます。

1985年に竣工しています。建物の構造は鉄筋コンクリート3階建てですね。以前は自信の設計事務所をここに構えていたようです。1階にはアートギャラリーが入り、2階はオフィース空間のようで、3階はビルオーナーの住まいみたいです。地階もあるようですが何に使ってるのかしら。1階ギャラリーから地階に下りる鉄骨階段が外からも見えますので、ギャラリーが使ってるのかしらね、入ったことはありません。


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ギャラリー内部の地下への階段。
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写真を撮ったのは年末でした。

日本はまだまだ大丈夫

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左側、3階住居部分へのアプローチ

経済状況厳しき日本の社会ではありますが、北河原さんに自分の建物を設計して欲しいと願う人は立派だと思います。建築のファサードは自らのモノであって、自らのモノではありません。近隣の環境を作り出すのは個々の建築です。人々が行き交う都市の環境の中に自らの建物のデザインを北河原温に委ねる卓然の気持ちがあってこそ、周りの環境の品格が向上します。


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右側、ギャラリー正面です。

表参道と言う街には、沢山の優れた建物が点在し、世界屈指の観光地として名を馳せています。表参道を代表する建物の一つとしてこの建物を見に行く価値は十分にあります。こういう建物が東京表参道にある限り日本はまだまだ安泰であると言えます。


ビー) 表参道は日本だけではなく世界の「omotesando」なんだよ。
カー) 確かに写真撮ってる人いっぱいみかけるよね!
ビー) そうそう。僕たちも世界的なマスコットキャラとして頑張っていかないとダメなんじゃないかと思ってるんだ。
カー) そうだね。ここでくすぶってる訳にはいかないからね。
ビー) そこで相談なんだけど、何か僕らのキャッチコピーを決めたいんだけど、どうかな?
カー) いいね!キャッチコピー!!
ビー) でしょでしょ!ちょっと考えたんだけど聞いてくれる?
カー) いいよ。
ビー) 右向け左向けビーカーズ!
カー) ・・・・・・・・・・・・何それ?
ビー) だからさ、こ~う勢いある感じ?
カー) 全然ダメ!もっとこう表参道のイメージも入れないと
ビー) じゃあ、言ってみてよ。
カー) 表参道駅A4出口から徒歩3分!安心、信頼のビーカーズ!!
ビー) ・・・・・・・・・・・・何それ?
カー) だからさ~、初めて表参道に訪れた人に安心して欲しいっていう意味を込めてさ~
ビー) 全然ダメ!僕らができることを伝えないと!
カー) じゃあ、言ってみてよ。
ビー) 表参道で実験をするならビーカーズ!
カー) いいね!
ビー) いいの?!
 
 
 

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